2025年5月15日午後2:00-4:40、TKP新橋カンファレンスセンター 13階 ホール13A(東京都千代田区内幸町1-3-1)(web 併用)、主催:一般財団法人EDFジャパン、協力:水産庁
一般財団法人EDFジャパン(Environmental Defense Fund)は5月15日、気候変動が進む中でも、水産資源の増減を評価し持続可能な形で管理するための方法を考えるセミナー「気候変動のもとでの資源管理と評価の在り方を考える」を、水産庁協力のもと開催します。

アメリカ・イサクア孵化場にて:気候変動によって影響を受けやすいサケ類の孵化について、日米の研究者や行政官が情報交換
趣旨
気候変動による日本周辺の水温上昇は世界平均の約2倍であり、海洋熱波も頻繁に発生しています。こうした海洋環境の急激な変化が水産業や和食にも深刻な影響を及ぼしています。政府は2020年に、漁業法を約70年ぶりに大幅改正し、主要な資源(魚種)に対して、1年間に漁獲して良い量(TAC)を定めることを基本とした漁業管理で水産資源を維持回復しようという政策を打ち出していますが、環境の急変の影響を受けて魚の餌が減ったり、成長が遅れたり、分布が変わったりと、今までのデータが通用しづらくなり、科学的に資源の量や増減を分析する「資源評価」の不確実性が増大しています。その結果、漁業関係者が科学を信頼できない、漁業管理の効果も予測しづらい、など問題が起きています。対策は多く検討されていますが、具体的な改善点や施策はまだ定まり切っていません。
他方、アメリカでは、世界の先駆けとして、資源の管理や評価に気候変動のデータを生かし、対応策に組み込んでいます。アメリカの漁業には日本の漁業と違う点もありますが、共通する課題も多くあります。日本が現在抱えている悩みの中には、アメリカが過去に経験し、克服してきたものもあり、参考となりそうです。また今後、気候変動が進み、漁業管理の方法を工夫していく上でも、日米でデータや知恵を合わせ、連携していくことは一層重要となるでしょう。
本セミナーは、気候変動の影響を受ける日本の漁業の現状と課題を整理するとともに、日本の人材が昨年、訪米して得てきた知見を共有し、課題に対策するための科学や漁業管理の改善、実現のタイムスケジュールを考えることを目的とします。
開催概要
・日時:2025年5月15日、午後2:00-4:40
・主催:一般財団法人EDFジャパン (Environmental Defense Fund)
・協力:水産庁
・場所: TKP新橋カンファレンスセンターHall 13階 ホール13A(東京都千代田区内幸町1-3-1)
・参加費:無料
・対象:水産業関係者、メディア、一般(会場は先着90人)
・現地参加の場合、事前申込は不要です。直接会場にお越しください。
・オンライン参加希望者申し込みフォーム(会場参加推奨です)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSd_sJoSBMZXNokm5V1g3y2GhmwFLnUO3zYN65P2bsO-4AFzww/viewform
プログラム(予定)
オープニング
14:00~14:05「挨拶」水産庁 資源管理部長 魚谷 敏紀 氏
14:05~14:10「挨拶」調整中(ビデオメッセージ)
14:10~14:15「趣旨説明」Fenjie Chen 氏(上級マネージャー/部門 代表 , 日本漁業海洋部門、一般財団法人EDFジャパン )
第1部:気候変動による、資源管理と評価の課題整理
14:15~14:25 水産研究・教育機構研究戦略部 山崎 いづみ 研究主幹
「海洋環境変動の下での漁業資源の変化」
14:25~14:35 水産庁 資源管理推進室 赤塚 祐史朗 室長
「環境変動下における水産資源の持続的利用の確保に向けて」
14:35~14:45 UMINEKOサステナビリティ研究所(USI) 粂井 真 代表
「チャタムフィッシュ議論のまとめー日本周辺の海をめぐる危機と必要な対策」
14:45~14:55 宮城県庁水産業振興課 松浦 裕幸 課長
「宮城県沿岸域における海水温上昇が水産資源に及ぼす影響と対応策」
14:55~15:00 質疑
15:00~15:20 ディスカッション
テーマ 様々な課題解決に向けた優先順位とリソースの検討
ファシリテーター:宮原 正典 氏 (よろず水産相談室afc.masa代表、元水産庁次長)
休憩(10分)
第2部:米国商務省海洋大気庁海洋漁業局への出張ミッション報告
15:30~15:40 水産庁資源管理推進室 赤塚 祐史朗 室長
「NOAA海洋漁業局との意見交換について」
15:40~15:50 水産庁資源管理推進室 加納 篤 課長補佐
「日本と米国西海岸の浮魚資源管理について」
15:50~16:00 水産研究・教育機構 水産資源研究所さけます部門千歳さけます事業所 江田 幸玄 氏
「日本と米国西海岸のさけ・ます類の増殖事業」
16:00~16:10 東京大学 阪井 裕太郎 准教授
「米国の資源管理から何を学ぶか」
16:10~16:15 質疑
16:15~16:35 質疑・ディスカッション
テーマ アメリカの経験を参考に、日本の今後の進むべき方向、スピード感とタイムスケジュール
ファシリテーター:宮原 正典 氏
クロージング
16:35~16:40「閉会挨拶」白川 浩道 氏(一般財団法人EDFジャパン代表)
主催者
名称:一般財団法人EDFジャパン
URL: https://japan.edf.org/
EDF本体サイトURL: http://www.edf.org/
活動内容:米国の大手環境団体エンバイロンメンタル・ディフェンス・ファンド(EDF)の日本支部。水産関連では、漁業者と科学者、行政など多くの関係者が協力して水産資源を持続的に獲り続けられるよう、新たな科学に基づく管理手法導入の支援、漁業者と科学者、行政の合同勉強会(MREP)など科学のもとでの漁業管理活動を行い、米国西海岸やメキシコ湾の資源回復に貢献した実績などを持ちます。米国海洋大気庁(NOAA)の元幹部などが多数在籍。こうした経験を生かして、日本でも関係者と丁寧に対話し、未来の漁業のあり方を描こうと活動しています。
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