2025年5月21日 [四季]春になると決まって飛来してくるツバメが、今年はまだわが家にやって来ません | 主張 | 四季 X Facebook Line Mail 「春になると決まって飛来してくるツバメが、今年はまだわが家にやって来ません」。広島県三原市の天満敏子さんが本紙「女の階段」に書いていた▼おやおや、天満さんのお宅もですか。私の暮らす地域も、待てど暮らせどツバメが来ない。ツバメは害虫を食べ豊作を招くシンボルだが、近年は減っているという。日本野鳥の会によると宅地化や農業の衰退で水田が減り、餌となる虫も少なくなっているらしい▼この人も、戻らぬ人となった。東京ヤクルトスワローズの球団マスコット「つば九郎」の“中の人”が亡くなり3カ月が過ぎた。ファンのショックはいまだに尾を引いている。「試合に行くたび、ああ、つば九郎はいないんだって思うと泣きそうになる」という人も▼つば九郎は米どころとの縁も結んだ。新潟県燕市、JA新潟かがやきが「つば九郎米」の販売を始めて14年。「これまでネット限定でしたが、お米をなんとか調達し4月から店頭で試験販売を始めました。つば九郎との縁をこれからも大事にしたい」と同JA越王の里農産物直売所の小林政史店長▼ツバメの巣は、田んぼの土とわらでできている。この国から田んぼが消えればツバメはどこに帰ればいいのか。きょうは二十四節気の「小満」。 日本農業新聞の購読はこちら>>